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amigahinaの世界放浪記録

Archive for 12月 23rd, 2011

エジプト入国〜シナイ半島

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ヨルダンの最南端、アカバという街から紅海を渡ってエジプトのヌエバへ入る。このフェリーがまたバックパッカーの間では災難な話題を振り撒いており、恐る恐るの入国劇だった。

まず、朝9時頃ヨルダン、アカバのバスターミナルに着くと、シャトルバスの運転手が、フェリーのチケットを買うのに手間取ってる旅行者が多いから、チケット売り場まで案内してくれるという。どんなものかとバスターミナル脇にある小さなオフィスに赴くと、今日の船は夜中の12時発だと言う。私たちの下調べでは昼過ぎの2時にあるはずだったから、その旨伝えると、シーズンオフで人が少ないから欠航だよ、と。

そりゃ仕方がない、と渋々チケットを購入した。チケットには私たちの名前が印字されたものの、出発時刻が記載されていない。どうやら期限のあるオープンチケットのようだ。

まだ時刻は昼前、夜中の出発まで時間があるから海に面した美しい街を満喫するため安宿にチェックインした。街は地元の人々の憩いの場になっているビーチと、活気のあるスーク、それにパレスチナ難民キャンプがあるようで、大きなパレスチナ国旗が海風にはためいていた。
とは言え小さい街なので、美しい夕日を見送った後、出国審査もあるため、早めに港へ入った。21時か22時になる前だったか。港で出国税を支払い、出国手続きをする。船が出るまで外の待機所で待っていろとのこと。確かにたまにアラビア語で出航の案内のようなアナウンスが流れるのだが、英語での案内は勿論ない。待機しているヨルダン人やエジプト人はすっかりサッカー中継に夢中だ。

やはり少し不安になって、もう一度出国手続きした窓口に確認しに行った。
誰もいないのでその奥にあるフェリー会社の窓口にいた人に確認した。

「エジプト、ヌエバ行のフェリー、もう乗船できる?」
「は?次は5時だよ、朝の5時!」

   は?はこっちのセリフである。

「いやいやいや、今日の12時に乗る予定なんだけど!もうだいぶ待ってるんだけどね、なんの事!?」
「12月からスケジュール変わったから!12時には出ないよ、まだ船来てないし!」

   ちょっとキレる。

「もしや、今日の昼間に船出てないでしょうね!?」
「出たよ、2時に。」

   もうちょっとキレる。

「おいおいおい、チケット買った時にさー、今日の昼は欠航だから12時の船に乗れって言われたんだよね!
 出てんのかい!責任者呼べぃ!」

「俺がここのマネージャーだ。」

「だったら話は早いわ!どー責任取ってくれんのさ!」

「チケット売ったやつのことは知らないよ、ここが正規のオフィスだ。」

「わけわかんないとこにチケット販売代理してんじゃないよ。
 どんだけのツーリストがここで大変な思いしてると思ってるんだよ!」

「だってエジプトから船来ないんだからしょうがない!はいはい、改善に努めます、ハハハー」

という超、腹立たしい会話も虚しく、仰るとおり、船がないので朝まで待つこと決定。
とは言え朝5時か。。こんなこともあると予想して、宿のレセプションでは港に電話してもらって、出航時間を確認してもらっていた。(勿論その時も12時だという答え) さらに、
「もし船に乗れなかったら帰ってくるかもしれないから、そのときはよろしく。」と伝えていたのだ。


「あー、ムカつくわ。もう一度ホテルに帰って寝る!!」

吐き捨てるように自称マネージャーに言い放った。

「無理だね、君はもう出国スタンプを押している!」

   ………


寒い寒い港のターミナルで夜を明かすこと決定。寝袋に包まりながらも、5時とか言っといて、もしかして3時とかに出るとか言い出すんじゃ、、等々よからぬ思いが頭を駆け巡り、熟睡できるはずもなく、無事(なのか!?)船は朝5時に出航した。

濃ゆーいアラブのおじさんたちに囲まれた船の中。エジプト人はまたどことなく違う雰囲気を持っていた。
長い時間待たされて港を降りると、「え、ココで!?」という掘っ建て小屋のような窓口で無事にビザをゲットし、港を出た。
ゲートを出るとそこには戦車とそこから銃を構えた兵士、戦車の周りにも沢山の兵士が居るなか、タクシーの呼び込みが現れた。

こんな場所で入国手続き。

やっぱり国境はいつも物々しい。


ツーリストは私たちだけだった。タクシーに乗って紅海のリゾート、ダハブへ向かう。

ダハブまでの道のりは乾いた、ゴツゴツした岩山に囲まれて、今までに見たことない光景だった。
あぁ、いよいよアフリカ大陸に入ったのだ。

ダハブではダイビングにチャレンジしてみたものの、やっぱり私には怖かった。ヨッチがアドバンスライセンスを取り終えるまで、私は毎日まるでタイのリゾートみたいなビーチレストランでシーシャとチャイでゆっくり紅海を眺めたり、モーゼが神から十戒を授かったというシナイ山へ登山へ行ったりと、それぞれに久々にゆっくりと満喫した1週間を過ごした。

シナイ山の麓にあるサンタカタリーナ修道院。キリスト教正教会の世界最古の修道院であり、世界遺産登録されている。こんなに山の奥地なのに、多くの観光客が訪れていた。

修道院脇の登山道入口。この登山はご来光を見るために夜中出発するのが一般的だが、私は山道を楽しみたいので、昼間に出発するツアーに参加。日本にあるような山ではなく、岩山を登る登山は初めてだったので、感動的だった。

3時間ほど岩山を登ると頂上付近で売店が!

おっ!しかも “スターバックス@シナイ” !!

頂上はこの景色!モーセ、聞いたことあるくらいで興味なかったけれど、いろいろ調べてみるうちに歴史の重みを感じずにはいられない場所であることがわかり、この場所にいることに感動!いろんな思いを胸に、厳しい山道を、足をプルプルさせながら下山した。

シナイ半島では数多くの歴史と自然と触れ合うことができ大満足。
そしていよいよ、古代エジプトの歴史に触れにカイロへ!

正直、毎日が歴史のお勉強だ。
現場の地を踏みしめて学ぶ歴史がこんなにも面白いとは!
どんどん進む旅は、歴史の変化を肌で感じながら、なかなか濃い旅になってきたな。

Written by amigahina

2011年12月23日 at 22:08

カテゴリー: Dahab, Egypt